足場の種類はなにがある?必要な資材も併せて紹介
建設現場で安全かつ効率的な作業を行うために必要不可欠な「足場」。さまざまな建物や構造物の建設工事において、足場は欠かせないものとなっています。
種類も多くあるため、その特徴や用途を理解することが重要です。本記事では、代表的な足場の種類について詳しく解説し、足場の各部位についても紹介します。
目次
足場の種類と特徴
足場は、種類によって特徴が異なります。
安心かつ効率的な作業を行うためにも、足場の種類を理解し、最適なものを用いるようにしましょう。
単管足場
単管足場は、直径48.6mmの鉄パイプをクランプという金具で接合し、組み立てる足場のことです。
単管足場は資材が少ないため、ホームセンターで手に入るようなもので簡単に組み立てられる点が特徴として挙げられます。
また、狭い場所でも組み立てられ、鉄パイプの繋ぎ合わせ方次第で、職人の背丈に合わせて高さを調節することもできます。
しかし、作業床となる板を敷かず、2本のパイプの上に立って作業しなければなりません。そのため、強度や安全性が低く、足場に物を置けず片手がふさがることから安全面に欠ける点には注意が必要です。
使用場面としては、隣の建物との間隔が狭い場合、あるいは低い建物の工事や修繕に用いられますが、高層の工事には適していません。
単管ブラケット足場
単管足場にブラケットとアンチといった資材を加えて、安定性を向上させたものが、単管ブラケット足場です。
ブラケットと床板を単管に固定すると、安全性が高く、かつ移動も容易になる作業用の床が出来上がります。
安全性が高く、狭い場所でも床があるため安定性が増す点が最大の特徴といえるでしょう。
ただし、ブラケットをひとつずつ取り付けるために設置や解体に時間がかかることには注意してください。
使用に適した場面は、先に紹介した単管足場とよく似ています。
しかし、単管ブラケット足場の方が安全性が高い分、密集地での工事や15メートル程度の高さの建物工事、塗装などに適しているといえるでしょう。
くさび式足場
くさび式足場は、資材(くさび)を打ち込むことで、資材同士を繋げて組み立てます。
支柱となる鋼管を一定の間隔で配置し、水平材、斜材などを固定します。外壁の塗装工事で足場を作る際には、くさび式足場を採用することが最もスタンダードといえるでしょう。
主に低層〜中層の建物工事で使用されますが、技術基準が2015年に改定され、高さ45メートルまで使用範囲が広がりました。
比較的短期間の工事で済む外壁の塗り替えなどであれば、高層の現場でも使用される場合もあります。
くさび式足場を組み立てる際に使う資材はユニット化されていることから、ハンマー1本で組み立てることが可能です。
そのため、短期間かつ簡単に設置・解体できる点が最大の特徴といえます。また足場が安定していることから、より安全に作業を行えるでしょう。
狭い場所でも専用の部材があるため、狭い場所での作業にも対応できます。
また、組み立て時にハンマーを使用することから、まわりに騒音が発生する点も注意しましょう。
下記の記事ではくさび足場について紹介しています。
足場を組むために必要な部材などについても解説していますので、こちらもご覧ください。
枠組み足場
枠組み足場は、高所での作業などでも安全に使用できる非常に強度が高い足場です。現在、最もオーソドックスの足場といえるでしょう。
組み立てや解体も簡単に行えるが、作業時間は比較的長くかかります。また、足場自体がスペースを取るが、最もオーソドックスな足場です。
一度組み立てた足場を移動することは容易ではありません。
サイズ的には大型の足場となることから、使用する資材も多くなります。さらに、設置する場所には広めのスペースや、搬入路にも余裕が求められます。
また、資材の置き場にも十分なスペースが必要です。
吊り足場
通常の足場が地面から組み上げるのに対し、吊り足場は上部から吊り下げることで足場を設置します。
地面に足場を設置できない場所に足場を作るために用いられ、たとえば橋梁やプラントなどでよく使用されます。
場所によっては十分な広さがない場所でも設置が可能です。
注意点としては、吊り下げられるということで落下などの事故のリスクが高いことに加え、設置作業に時間と手間がかかることです。
また、安全性を高めるために、現場には足場の組立等作業主任者を配置する必要があり、設置作業・安全確認・安全点検にも注意を払わなければいけません。
移動式足場(ローリング足場)
移動式足場とは、その名の通り足場自体を移動させられるものです。
足場に移動させやすいようキャスターが付けられており、自由に移動できます。設備工事や配管、塗装の場面などで使用されています。
基本の構造は枠組み足場と同じです。手すりや昇り降りのためのはしごが組み込まれ、移動できるキャスターがついているものが移動式足場と理解しておきましょう。
移動式足場の最大の特徴は一度組み立ててしまえば、移動や高さ調整を簡単に行えることです。
注意すべきは、足場に作業員がいるままで移動させると大変危険であること、そしてキャスターブレーキのかけ忘れが事故につながる可能性もあることです。
脚立足場
脚立足場は、屋内の壁や天井の作業などに使用される仮設の足場であり、脚立の間に足場板を渡して構成されます。
この足場は、通常の脚立を足場の支柱として使用することによって構成される一方で、脚立を多桁、多列に配置し、大引き・根太を架け渡して足場板を敷くことで、棚足場を構成することもできます。
脚立足場は、小規模な屋内作業で使用されることが多く、組み立てが容易であるため、DIY作業などでも使用されている傾向です。
次世代足場
「次世代足場」とは、従来の足場の規格を見直し、改善したもので、現代人の身長や、安全性を考慮して作られた足場の総称です。
従来の足場では、身長が伸びた現代の作業者は常に腰をかがめて作業する必要がありましたが、次世代足場は広く作業しやすい空間が確保され、作業効率も高まり、安全性も強化されています。
次世代足場はくさび式足場と比べても、抜け防止機能が強化され、軽量化もされているため、作業員の負担を減らし、作業の効率を改善することができます。
「安全面」「施工面」「管理面」から全面的に洗い直された規格であり、枠組み足場やくさび式足場よりも優れた性能を持ちます。今後は、この次世代足場がスタンダードになる可能性が高いといえるでしょう。
足場の各部位
では、具体的に足場を組み立てるために必要な部位について取り上げます。
足場板、踏板、鋼製布板
足場板は、作業員が歩く床となる部分のことです。足場の滑り止めや踏み抜き防止をするための効果もあります。
アンチは一般的に、木材、鉄板などで作られ、サイズは足場板に合わせて、さまざまな種類があります。
また、アンチには滑り止め効果を高めるために凹凸のあるものや、鋭い歯のような形状をしたものもあります。アンチの取り付け方には、フック式、クサビ式、ネジ止めやビス止め、クランプ式などがあります。
支柱
支柱は、足場の垂直方向を支えるための部品です。高さの異なる足場に使用され、一般的には鉄管が使用されます。
支柱には、メーカーにより長さや太さに種類があります。足場の高さに合わせて支柱の長さを調整することで、安定した足場を構築することが可能です。
プレス、筋かい
プレスは、足場の耐震性を高めるための資材であり、足場の幅方向を支えるために使用されます。
手摺
手摺は、足場の上部に取り付けられ、足場からの落下を防止するために使用されます。
固定式や伸縮式、可動式などがあり、足場の構造や用途に応じて使用されます。また、鉄製やアルミ製、FRP製などがあり、足場の高さや作業内容に合わせて取り付けることが重要です。
ジャッキ・ジャッキベース
ジャッキは、足場の高さを調節するために使用される部品であり、ジャッキベースは、ジャッキが乗る台座のことを指します。
ジャッキは、通常は鋼鉄でできており、足場の支柱とジャッキを取り付けるためのスレッドが付いています。ジャッキは、足場の高さを調整するために使用されるため、足場の高さに応じてジャッキの数が異なるのです。
足場の高さを調整するためには、ジャッキの高さを上げたり下げたりしてみましょう。
ジャッキベースは、ジャッキが置かれる基礎部分です。通常は鋼鉄でできており、固定するための穴がいくつか開いています。足場の基礎となり、安定性を保つために非常に重要です。
ジャッキベースにも、さまざまなタイプがあります。一部のジャッキベースには、地面の表面に合わせて調整できるもの、移動式の足場に使用されるステンレススチール製のものなどがあります。
ジャッキとジャッキベースは、足場の基本部品であり、安定性と高さの調整に欠かせません。
足場を組み立てる際には、適切なジャッキとジャッキベースを使用して、足場の高さを調整し、安定性を確保するようにしましょう。
ブラケット
ブラケットは足場材の一つで、横方向に支えるための装置です。足場板を設置するための取り付け金具であり、主に支柱に取り付けられます。
固定式、伸縮式、折りたたみ式、ネット用、張り出し式など、さまざまな種類があります。それぞれの特徴に応じて、用途に合わせた適切なブラケットを選択するようにしましょう。
固定式ブラケットは、一度取り付けると位置が固定されるため、取り外しに時間がかかります。伸縮式ブラケットは、作業中に長さを調節できます。
折りたたみ式ブラケットは、軽量でコンパクトなので、持ち運びや取り付けが容易です。
ネットブラケットは、足場板と壁面との隙間からの転落防止ネットを張る為に使用します。最近では跳ね上げ式で、塗装作業時にも邪魔になりません。
足場の種類は7種類。資材も最適なものを選ぼう
足場は、建築現場で必要不可欠な安全装置です。
単管足場、くさび式足場、枠組み足場、吊り足場、移動式足場、脚立足場、次世代足場など、さまざまな種類があります。それぞれの特徴に応じて、用途に合わせた適切な足場を選択するようにしましょう。
足場の構成部品であるアンチ、支柱、プレス、手摺、ジャッキ・ジャッキベース、ブラケットなども、作業の安全性や効率性に大きく関わっています。正しい取り付けや使用方法についても、しっかりと把握し、適切な管理を行うことが重要です。
カセツ商会であれば、適切な足場のご提案をさせていただきますので、お気軽にご相談してください。
中古足場材の販売の株式会社カセツ商会
カセツ商会について
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同社は、新品・中古の足場資材を中心に、建築現場で必要とされる仮設資材を幅広く取り扱っています。具体的には、足場資材、単管パイプ、仮囲い、敷き鉄板などを提供しており、また、現場で使用される親綱や保安部品も取り扱っています。
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創業以来、お客様に安心・安全な建設資材を提供するため、同社では品質にこだわった商品の提供に努めています。
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販売サービスについて
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