コラム

足場の仮囲いとは?役割や設置基準、設置方法などを解説

投稿日:2023.3.31  更新日:2024.1.10

建築現場や工事現場などで、足場や作業場の周りに張られた柵やシートのことを「仮囲い」といいます。

仮囲いは、工事に伴う事故や被害を防ぐために欠かせないもので、安全性だけでなく、周辺環境や景観にも配慮して設置することが重要です。

今回は、足場の仮囲いについての役割や設置基準、設置方法などを解説します。

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足場の仮囲いとは

足場の仮囲いとは、建物の建築や外壁・屋根の補修などで足場を設置する際に、周囲の人や物を守るために設置する仮の柵やフェンスのことです。

作業中に足場から落ちた物が、周囲の人や物に危害が及ぶことを防ぐ役割があります。

仮囲いは、単管パイプや木材などのフレームに、パネルやシートなどを壁として取り付けて作られます。

仮囲いの設置には、法令や規定に基づいた設置基準があり、これらを遵守して設置しなければなりません。

仮囲いの必要性

足場の仮囲いには、具体的に以下のような役割・必要性があります。

  • 関係者以外の立ち入りや通行を防ぐ
  • 区画外に資材がはみ出すことや粉塵が飛散するのを防ぐ
  • 工事の騒音を軽減する
  • 市街地など周辺の景観を保つ
  • 通行人の安全を守る
  • 工事現場の盗難被害を防ぐ

仮囲いを設置する最大の目的は、足場から物が落下した際に周囲の人や物に危害を加えることのないよう、安全を確保することです。

しかし、仮囲いの役割はそれだけでなく、工事現場の区域を明確に区切る役割も果たします。

関係者以外の立ち入りを防ぐことで、一般の人の安全を守り、作業現場内の機材や資材の盗難を防ぐ効果もあります。

 

作業中に出る資材や粉塵が外部に飛び散ることも防ぎ、周囲の環境に配慮することにつながる点も、仮囲いの重要な役割です。

また仮囲いの壁は、作業現場で発生する騒音が周囲に響くことを抑えることもできます。

さらに工事現場を区切ることで、周辺の景観を損なうことを防止するなど、周囲の住人の快適な環境を維持するためにも欠かせない配慮になります。

 

下記の記事では筋交いについて紹介しています。

仮囲い同様、安全を確保するためにとても大切ですので、あわせてご覧ください。

足場の安全に必須な筋交いとは?設置を怠ると違法になる場合も

仮囲いの設置基準

建築基準法には、「工事現場の危害の防止」について、「建築物の建築、修繕、模様替又は除却のための工事の施行者」が守らなければならないルールが定められています。

建築基準法 第6章 雑則 第90条(工事現場の危害の防止)

建築物の建築、修繕、模様替又は除却のための工事の施工者は、当該工事の施工に伴う地盤の崩落、建築物又は工事用の工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201

この条文により、建築物の施工においては、周囲の人々や工事現場の作業員の安全を確保するための措置を講じる必要性が示されています。

さらに、建築基準法施行令・第136条の2の20では、仮囲いについて次のように定められています。

”高さが13m、もしくは軒の高さが9mを超える木造の建築物(2階以上の建物)においては、建築・修繕・模様替えなどのための工事において、周囲に高さ1.8m以上の仮囲い(板塀など)を設置しなければならない。”

建築基準法施行令 第136条の2の20(仮囲い)

木造の建築物で高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの又は木造以外の建築物で2以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)からの高さが1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201

これらの基準は、建築基準法施行令に定められています。

建築基準法施行令は、建築基準法の施行に必要な事項を定めた法令で、建築物の設計・施行に関する具体的な基準を詳細に定めたものです。

また上記の基準に加えて、仮囲いの設置には、建築物の種類や使用目的、周辺の状況に応じた設置が求められます。工事の担当者や建築業者、建築主などは、これらの基準を遵守しながら、適切な仮囲いの設置を行うことが重要です。

仮囲いの設置方法

仮囲いは、作業場所を壁で囲うため、強風などで壁が倒れることがないよう、頑丈に設置する必要があります。

そのため、設置する地盤に応じた設置方法を選択することが求められます。

土や砕石の場合

地盤が土は砕石の場合は、基本的には地面にパイプを埋め込み、支柱を設置します。

設置手順は以下の通りです。

  1. 地面に、杭を埋め込む穴を開けます。
  2. 杭となる単管パイプを埋め込みます。
  3. 杭に支柱となるパイプを取り付けます。
  4. 支柱同士を横に結ぶパイプを取り付けます。
  5. 支柱を支える控えパイプ(筋交い)を斜めに取り付け、固定します。
  6. 板壁(パネル)を取り付けます。

コンクリート・アスファルトの場合

地盤がコンクリートやアスファルトなど、固くて杭が打ち込めない場合は、専用のウエイト(H鋼など)を使用して設置します。

支柱と控えパイプ(筋交い)を結んだパイプを、H鋼(H型の鋼管)で固定し、パネルが倒壊しないよう支えます。

地盤の状況に応じて、基礎の設計や強度に十分配慮して、適切な設置方法を選択し、地震などの自然災害に対する対策への考慮が必要な場合もあるのです。

仮囲いは周囲や工事現場内の安全を守る役割を担います

足場の仮囲いは、工事現場に一時的に設置される囲いですが、周囲や工事現場内の安全を確保するための重要な役割を担っています。

設置にあたっては、地盤や風などの環境条件に合わせて適切な方法で設置し、安全性だけでなく周囲環境にも配慮することが求められるのです。

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