くさび足場とは？足場の種類と必要な部材について解説

建物の外壁や屋根に修繕や塗装を行う際には足場が必要になります。

その中でも最も一般的な足場が「くさび足場」です。

しかし、くさび足場と他の種類の足場にはどのような違いがあり、足場を組むために必要な部材にはどのようなものがあるのでしょうか。

本記事では、くさび足場について、種類の違いや必要な部材について解説します。足場を組む際の参考にしてみてください。

くさび式足場の組み方

くさび式足場とは、足場の構成材に専用の「くさび」を使用することで、簡単に組み立てられる足場のことを指します。

足場を設置する際には、安全確保のために、専門的な知識を持った作業員が作業することが重要です。また、足場の設置前には、必ず現場の状況を確認し、適切な設置方法を選択するようにしましょう。

くさび足場とビケビテ足場の違い

くさび足場、ビケ足場、ビティ足場はすべて足場の種類であり、それぞれ特徴が異なります。

ビケ足場とは、くさび緊結式足場の、ビティ足場は鋼製枠組み足場を指します。

それぞれの足場の種類によって、使用できる場所や設置方法、強度や安定性が異なるため、現場の条件に応じて適切な足場を選ぶことが大切です。

 

下記の記事では、ビティ足場について紹介していますので、より詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

ビティ足場とは？特徴や組み立て方、安全に対する取り組みを解説

くさび式足場の種類部材

基本となる部材は、9つです。それぞれについて解説します。

ジャッキ

ジャッキは、足場の最下部に使用する「足」となるものです。上下の高さを調節するためにも必要であり、安定性も高めてくれます。

支柱

コマが一定間隔についた鋼管のことです。高さを水平に調整するために必要です。

手摺

緊結するためのくさびが左右についた鋼管です。

作業を行う建築物などを囲えるだけではなく、階段などを取り付ける際にも必要です。

踏板

足場の床となる部分であり、作業の効率化と安全性を高めてくれます。

ブラケット

ブラケットは、取り付け金具が2つある資材のことで、建地などに取り付けます。形状にもいくつかパターンがあります。

筋交

筋交（すじかい）は、風や揺れによる倒壊を防ぐため、柱の間に入れる補強のための資材です。

鋼製階段（アルミ階段）

足場に上がるための鉄製の階段です。単管パイプに引っかけられるよう、フックがついています。

先行手摺

足場の組立や解体する時に、先行して手すりを設置できます。そのため最上層でも手すりがある状態で作業ができるので、墜落を防止するのに役立ちます。

壁当てジャッキ

足場が内側（建物側）に倒れるのを防止するために設置します。ジャッキホルダーと一緒に使用しましょう。

Aタイプ（シンワキャッチャータイプ）

国内におけるくさび足場の50％がAタイプと言われるほどで、ホームセンターでも販売されるほど流通量が多くなっています。また、安価であるため入手しやすいのが特徴です。

大きなデメリットがなく、コストを少しでも抑えたい場合にはおすすめです。

Bタイプ（ビケタイプ）

Aタイプに次いで、利用されているのがBタイプです。Aタイプと比べると、揺れが少ないところに特徴があります。又、一段の高さが1900ｍｍのため、作業性が良いです。

ただし、Aタイプと比べても設置時間は同等ですが、価格が比較的割高な点には注意が必要です。

Cタイプ（三共タイプ）

Cタイプは、軽量で施工期間も短くできるため便利です。

しかし、他2つのタイプよりも多少揺れが大きく、価格も高い点がデメリットです。さらに、流通量も少ないため入手が困難な場合もあるでしょう。

そのため、基本的にはAタイプまたはBタイプがよく使われる傾向にあります。

くさび式足場のメリット

まず、組み立てや解体が簡単で、素早く作業を進められる点です。

加えて、コストが比較的安く、手軽に足場を構築できることも大きなメリットです。

足場の高さや形状に合わせて自由自在に構築できるため、現場のニーズに合わせて柔軟に対応することもできます。

また、組み立て作業が容易であるため、足場が必要なときにすぐに構築できる点も魅力的です。

くさび式足場のデメリット

一方、デメリットとしては、高所での作業には揺れが生じるため、安定性に不安がある点が挙げられます。

軽量であるため、風の影響を受けやすく、安全に配慮しなければならないこともあります。

構築作業が簡単であるがゆえに、構築時の安全管理が重要です。

使用目的や現場の条件に応じて、適切な足場を選択することが大切になります。

また、作業員の安全確保や構築作業時の適切な管理を行うことで、安心して作業を進められます。

くさび足場の利用には安全面に配慮しよう

くさび足場とは、足場の種類の一つで、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプがあることがわかりました。

くさび足場の基本的な構造や特徴に加え、必要な部材や組み立て方についても解説していますので、メリットやデメリット、安全に使用するための注意点も理解したうえで利用するようにしましょう。

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