足場の「下さん」「中さん」の概要と労働安全衛生規則改正の経緯
「足場の『下さん』『中さん』って何をするもの」などの疑問を抱いていませんか。耳慣れないため戸惑っている方もいるでしょう。「下さん」「中さん」は、足場の安全性を高める目的で設置する桟です。労働安全衛生規則の改正により設置が義務付けられました。つまり「よくわからない」などの理由で設置を見送ることはできません。ここでは「下さん」「中さん」の概要と役割、労働安全衛生規則改正の経緯を解説しています。足場について調べている方は参考にしてください。
目次
足場の「下さん」「中さん」の役割
「下さん」「中さん」は、単管足場や枠組足場で用いられます。「下さん」「中さん」を漢字で記載すると「下桟」「中桟」です。敬称の「○○さん」ではありません。「下さん」は枠組み足場で交差筋交いの下に取り付ける桟、「中さん」は単管足場で手すりと床の間に取り付ける桟です。「下さん」「中さん」の役割は、高所からの転落・墜落を予防することといえるでしょう。交差筋交いの下、手すりと床の間に桟を取り付けることで人が通れる隙間を狭くできます。「下さん」「中さん」は、足場の安全性を高めるため用いられています。
下記の記事では、単管足場と枠組足場の違いについて詳しく紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
関連記事:単管足場と枠組足場の違いとは?足場の現場との相性も解説
労働安全衛生規則改正の経緯
「下さん」「中さん」の設置は、平成21年に行われた労働安全衛生規則の改正で義務付けられています。改正の経緯は次の通りです。
労働者の墜落防止
「下さん」「中さん」の設置が義務付けられた理由は、建設現場で高所からの墜落・転落が多発していたからです。平成20年における足場からの墜落・転落件数は1,133件でした。墜落・転落防止対策を強化するため労働安全衛生規則(足場関係)の改正が行われました。具体的な改正のポイントは以下の通りです。
改正前 | 改正後 | |
墜落防止措置 | 高さ75cm以上の手すりなどを設置しなければならない | 枠組み足場の交差筋交いは手すりなどとみなしていたが、以下の設備を設置することとする |
【設置を求められる設備】
- 枠組み足場:交差筋交いに加え「高さ15cm以上40cm以下の位置に『下さん』」か「高さ15cm以上の幅木」の設置、あるいは手すり枠
- 枠組み足場以外:「高さ85cm以上の手すりなど」にくわえ「中さんなど」
また、平成27年の改正で、実施が望ましい「より安全な措置」として以下の点が加えられています。
【より安全な措置】
- 枠組み足場:「上さん」の追加
- 枠組み足場以外:幅木の追加
継続的に安全面の強化が図られています。
出典:厚生労働省「労働安全衛生規則(足場等関係)が改正されました」
出典:厚生労働省「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の概要(足場からの墜落防止対策の強化関係) その1」
物の落下防止
平成21年に行われた労働安全衛生規則の改正では、物体の落下防止措置についても強化が図られています。具体的には、高さ10cm以上の幅木、メッシュシートまたは防網(もしくは同等の措置)を新たに設けることになっています。これらは枠組み足場、単管足場に共通する取り組みです。
出典:厚生労働省「労働安全衛生規則(足場等関係)が改正されました」
下記の記事では、メッシュシートについて解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。
関連記事:足場に欠かせないメッシュシートの役割と設置に関するルール
「下さん」「中さん」のメーカー
「下さん」「中さん」が義務化されたことを受けて、現在では複数のメーカーが「下さん」「中さん」を展開しています。製品例は次の通りです。
・アルインコ社
「下さん(アンダーバー)」としてBRDLシリーズを展開しています。φは27.2と21.7の2種類、素材はともに鋼です。ドブめっき金具溶接と先めっき金具カシメにわかれます。
出典:アルインコ株式会社「下さんアンダーバー BRDLシリーズ」
・リーラック機材株式会社
インチ、メーター兼用の「下さん」RU-18K他を展開しています。微細流熱延鋼板NGF600を用いて薄肉化している点が特徴です
足場の安全を強化するため「下さん」「中さん」を設置しましょう
ここでは「下さん」と「中さん」について解説しました。「下さん」は枠組み足場で交差筋交いの下に設置する桟、「中さん」は単管足場で手すりと床の間に設置する桟です。いずれも労働安全衛生規則で設置が義務付けられています。足場からの転落や墜落を予防するためです。また、平成27年以降は「上さん」の設置なども推奨されています。ルールに従いこれらを設置して、足場の安全性を高めましょう。
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