コラム

足場の根がらみとは|主な役割と理解しておきたい技術基準など

投稿日:2023.7.12  更新日:2024.1.22

足場を強化するため重要な役割を果たす部材として根がらみがあげられます。名称を聞いてもイメージできないと感じている方は多いでしょう。

根がらみは足場で用いられる支柱のひとつです。ただし、一般的な支柱とは形状などが異なります。

ここでは、根がらみの概要と主な役割、設置にあたり理解しておきたい施工基準・技術基準などを紹介しています。理解を深めたい方は参考にしてください。

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足場の根がらみとは何か

端的に説明すると床組材のひとつです。具体的には、足場脚部の低い位置に手すりを取り付けて支柱と支柱を連結する部材を指します。
主な役割は、支柱の横ずれを防ぐことです。支柱を連結することで、足場に対して何かしらの力が加わったときも安定しやすくなります。

特に、筋交いから伝わる風荷重を分散させる働きを期待できます。支柱の不等沈下を起こりにくくする働きも見逃せません。
以上からわかる通り、足場において非常に重要な働きを担っています。
それだけに、作業の難易度は高いと考えられています。

ちなみに、根がらみは伝統的な日本家屋にも用いられています。昔ながらの日本家屋の特徴は、玉石に柱をのせるだけの基礎を採用していることと床下が高いことです。
強度を維持して倒壊を防ぐため、脚部を木製の板で連結させていました。このように組まれた部材を根がらみといいます。
ここから転じて、足場でもこの名称が用いられているようです。

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根がらみに施工基準や規定はある?

労働安全衛生規則第570条で、鋼管足場について「足場の脚部には(中略)根がらみを設ける等の措置を講ずること。」と定められています。

出典:e-GOV法令検索「昭和四十七年労働省令第三十二号労働安全衛生規則」

また、厚生労働省が発表している資料では、以下のように施工基準が定められています(適用対象:軒の高さ10メートル未満の住宅等の建築物の建設工事)。

イ 根がらみは、できる限り低い位置に設置すること。
ロ 根がらみをはずした開口部等がある場合には、筋かい等で補強すること。

出典:厚生労働省「足場先行工法に関するガイドライン」

つまり、できるだけ低く連続して設けなければなりません。通路などの開口部を設ける場合は、両側のスパンを筋交いなどで補強することを求められます。

一般社団法人仮設工業会も「くさび緊結式足場の組立ておよび使用に関する技術基準」で技術基準を定めています。
ここでは、住宅用工事用足場はビル工事用足場と比べて規模が小さいため、一定の条件を満たす緊結部付布材を根がらみとみなすと記載されています。

また、梁間方向(建物と垂直)に根がらみを設けた場合、桁間方向(建物と平行)の根がらみは前踏み・後踏みのどちらか一方を省ける、桁間方向の前踏み・後踏みに根がらみを設けた場合、梁間方向の根がらみを省けることが示されている点も見逃せません。
ちなみに、ビル工事用のくさび緊結式足場についての技術基準は異なります。
必要に応じて、こちらも確認しておきましょう。

下記の記事では、くさび足場について詳しく紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
関連記事:くさび足場とは?足場の種類と必要な部材について解説

根がらみの設置方法

施工基準、技術基準は以上の通りです。設置には根がらみ支柱と呼ばれる部材を用います。
基本的な設置方法を紹介します。

根がらみ支柱

名称の通り、根がらみの支柱にあたる部材です。ただし、一般的な支柱とは形状が異なります。
具体的には、ほぞ穴の部分を切り取ったような形状をしています。支柱の下端と下部のコマまでの距離が短い点も特徴です。
この特徴により、低い位置で手すりを挿すことができます。基本的には足場の1段目(ジャッキに挿す1本目)として使用します。

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足場工事でよく使う専門用語

ここからは、足場工事で使うことが多い専門用語をピックアップして紹介します。

・朝顔
落下物による事故を防ぐため、足場からはみ出す形で上向きに取り付けられた防護柵です。花の朝顔のように見えるためこの名称で呼ばれています。

・親綱
高所作業を行うときに安全帯(落下・墜落を防ぐ保護具)をかけるために設置するロープです。

・仮囲い
建設現場を外部から隔離するために設ける仮設の囲いです。災害防止、盗難防止、粉塵の飛散防止などを主な目的とします。

下記の記事では、朝顔について詳しく紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
関連記事:足場工事に必要な朝顔とは?種類や設置基準について解説

足場の強化につながる根がらみ

ここでは、足場の根がらみの概要や技術基準などについて解説しました。主な役割は、支柱同士を連結して支柱の横ずれを防ぐことです。また、不等沈下を防ぐ役割も担っています。適切に活用すれば足場の強化につなげられるでしょう。設置にあたっては、厚生労働省や仮設工業会が定めているルールの確認が必要です。例えば、できるだけ低い位置に取り付けるなどのルールが定められています。その重要性を理解して、適切に設置しましょう。

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株式会社カセツ商会は、千葉県野田市に本社を置く、建設用足場資材の販売・買取の専門業者です。同社は、新品・中古の足場資材を中心に、建築現場で必要とされる仮設資材を幅広く取り扱っています。
具体的には、足場資材、単管パイプ、仮囲い、敷き鉄板などを提供しており、また、現場で使用される親綱や保安部品も取り扱っています。
地元はもちろん、全国の足場工事業者をはじめ、工務店、一般建設業者からも支持を受けています。

創業以来、お客様に安心・安全な建設資材を提供するため、同社では品質にこだわった商品の提供に努めています。特に中古足場資材に関しては妥協を許さず、徹底的な検品、修理を行いお客様が安心して使用できる中古足場資材を提供することを心がけています。

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